『ゼンディカーの夜明け』プレリリース入門
いざ冒険へ!
私たちはマジックで最も人気の次元の1つ、ゼンディカーを再訪する。
荒ぶるマナ、危険を恐れぬ冒険者たち、そして秘密を解き明かす勇気がある者だけが手にできる宝物――ゼンディカーはそういう世界だ。
ゼンディカーを訪れたことのある人は、最初の『ゼンディカー』の雰囲気をまた味わえるだろう。エルドラージはもういない。そして、ゼンディカーに行くのが初めての人も安心してほしい。今こそ、この世界へ飛び込む絶好のチャンスなんだ!
では、思い切って踏み出すにはどこからがいいだろう?もちろんプレリリースだ!
プレリリースは、最新のカードを最初に手にできるイベントだ。そこでは何が行われ、どうやって参加すればいいんだろう?
記事を読むより動画で確認したい方は、ぜひこちらの動画を視聴してくれ(英語)。私がプレリリースについて詳しく語り、新しいプレリリース・パックの開封もするぞ。
記事で確認したい方は、ぜひこのまま読み進めてほしい。早速始めよう!
いざゼンディカーへ
プレリリースは、数あるマジックのイベントの中でも私のお気に入りだ。
このイベントでは最新セットをいち早く体験できる。そして、最新のカードを初めて手にしてプレイするときのあの興奮こそ、プレリリース体験の真髄だと私は思う。そしてたとえ自宅で体験しても、世界中のマジック・プレイヤーたちとともに最新セットを味わい、感想を共有できる。インターネットのおかげで、私たちはつながっているんだ!
このイベントの素晴らしいところは、使われるセットがまったく新しいもので、参加者は初めてそのセットに触れることになるため、スタート地点が全員同じになる点だ。初心者にとっても経験者にとっても、たっぷりと楽しめるものなんだ!
すでにシールドデッキの経験を積んでいる人は、次の項まで読み飛ばしてくれても構わない。そこでは、『ゼンディカーの夜明け』ならではのことについて語っていく。だがシールドデッキのお祭りが初めての人や、もうちょっとアドバイスが欲しい人は、ぜひこのまま読み進めてくれ!
オーライ。それじゃあ、まずは一番大事なことからいこう。プレリリース用の製品を見つけるんだ!何はともあれ、プレリリースに必要なものが手に入る場所を知らなくては始まらないからね。
お近くのゲーム店に聞いてみよう。特に行きつけの店舗がないなら、店舗・イベント検索を使って最寄りの店舗を探してみてくれ。また、店舗では事前登録も行なわれているかもしれない。プレリリースは最も人気のあるイベントの1つだから、事前予約が行われていたら席を確保しておくといい。しっかり計画を立てて臨もう。
本来ならプレリリースは店舗で開催されるイベントだが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を鑑みて、現在は例外措置がとられている。プレリリース・パックを購入して自宅に持ち帰れるんだ!私たちとしても、そちらをお勧めするよ。地域によって規則や制限事項は異なるから、どうか適切な行動をとってほしい。政府の要請をしっかり確認して、安心できることだけをしよう。
それから、店舗でプレリリースを楽しめない場合はマジック:ザ・ギャザリング アリーナでも体験できるぞ!シールド・イベントでは、プレリリースと同じ最高のマジック体験を味わえるだろう。まだMTGアリーナをプレイしたことのない方は、ぜひこの機会に試してみてくれ。
うん、こんなところかな。店舗は決めたし、『ゼンディカーの夜明け』カードイメージギャラリーに目を通して、素晴らしいカードの数々を確認したね。
これで準備は万全だ!それじゃあ次は、実際にパックを開封しよう!
夜明けに備える
オーケー。そういうわけで、ついにプレリリース・パックを手にしたとしよう。では、一体何が手に入るんだろう?
プレリリース・パックの外見はこんな感じだ。
中には『ゼンディカーの夜明け』のドラフト・ブースターが6個と……日付が印刷されたフォイル仕様のレアまたは神話レアのカードが1枚入っている。このセットに収録されているレアまたは神話レアならどのカードでも当たる可能性があるぞ!
もちろん、ライフの管理に役立つスピンダウン・ライフカウンターのようなグッズも入っているぞ。どういうやつかって?よし、せっかくだから1箱開封してみよう!
すごい!冒険に役立つ素敵なものがたくさん詰まっているね。
そしてもちろん、何よりも大事なのはドラフト・ブースターだ。次は、それらをどうすればいいのか教えよう!
まず最初にすることは、パックの開封だ!そうすると、カードの束を手にすることになる。
さて……その次は?
いよいよ、デッキの作成だ!
シールドデッキは、普通のデッキ作成とは少し違うところがある。目の前にあるカードのみを使ってデッキを作成し、そこへ基本土地を好きなだけ加えて完成させるんだ。また、最少枚数が60枚である普通の構築デッキとは違い、デッキは40枚以上であればいい。
はじめに取り組みたいのは、使う色を見極めることだ。私からは、2色で、呪文23枚くらいで組むことをおすすめしよう。(『ゼンディカーの夜明け』は普段より少し難しいかもしれない。あとで簡単に説明しよう。)ときには3色目を「タッチ」することもあるけれど、基本的には2色をデッキの核にするべきだ。
使う色を決める基準としては、以下のようなものが挙げられるだろう。
- 心惹かれる本当に強力なレアがある
- 対戦相手のクリーチャーに対処できる、「除去」カードが充分ある
- 優秀なカードがたくさんある
- 「マナ・カーブ」が優れている――つまり、さまざまなコストのクリーチャーが豊富にある
これら4つがすべて満たされていれば理想的だけれど、2つか3つでも十分だろう。
使う色は決まったね。では、すべてのカードを精査して、デッキに採用したい22~23枚のカードを決めるためにはどうしたらいいだろう?
デッキを絞り込む助けになる方法を伝授するぞ!
まずは、クリーチャーをマナ・コスト順に並べてやろう。こうすることで、ゲームのどの段階でそれぞれのクリーチャーを唱えられるのかが分かりやすくなる。(この時点では、クリーチャー・カードと、必要なマナに届いたらすぐにプレイしたいようなカードだけを並べるほうがいい――例えば、《探検隊の癒し手 》は通常2ターン目に唱えることになるが、《解呪》は2ターン目の行動として優先されるものではないだろう)。
クリーチャーの「マナ・カーブ」を整えるのは、うまく動くシールド・デッキを作るにあたって極めて重要なものだ。カーブの1か所に大量のカードが偏らないようにしよう。序盤で軽いものを、終盤で重いものをプレイできるような良い配合にすることが大切だ。リミテッドのごく一般的な基準として、私は以下のようにクリーチャーを採用したいと考えている。
- 1マナ:0~2枚
- 2マナ:4~6枚
- 3マナ:3~5枚
- 4マナ:2~4枚
- 5マナ:1~3枚
- 6マナ以上:0~2枚
これが絶対というわけではないが、良い出発点にはなる。お気に入りを選んで、これらの数になるまでクリーチャーを絞り込もう。
さて、核となるクリーチャーの基盤を見定めたね。次は呪文を加えよう!選んだ色からお気に入りのカードを抜き出し、デッキを22~23枚にしていく。これで、呪文の準備もばっちりだ。
数々の呪文の中でも、「除去呪文」と呼ばれるものは一番欲しいところだ――除去呪文とは、対戦相手のクリーチャーを恒久的に無力化するもののことだ。ダメージによって破壊するもの、タップしたままにするもの、もちろん直接破壊するものもあるぞ。マジックのシールドデッキの中心になるのは、やはりクリーチャーだ。だから、選んだ色に合うカードで対戦相手のクリーチャーに対処できるものは、ぜひ採用しよう。
マナ・カーブについてもっと学びたいなら、マナ・カーブの組み立て方について書いたこちらの記事を読んでみてくれ。
なお『ゼンディカーの夜明け』では、「モードを持つ両面カード」の存在によりマナ・カーブの考え方が普段と異なる。片面が土地で、もう片面が呪文のカードがあるんだ。例えば――
これらはどう扱えばいいだろう?土地?クリーチャー?それとも別扱いにする?
もちろんカードによるところはあるけれど、私は基本的にいつでもプレイできるので土地としてカウントしている。とはいえ、モードを持つ両面カードを1枚採用する場合は必ず土地を18枚にするし、3枚以上採用する場合は、タップ状態で戦場に出る土地の枚数を強く意識する。「上陸」がある環境では、一般的に土地の枚数は多い方が良い。今回は18枚を基本にして考えるのがおすすめだ。
もっとヒントが必要かな?以下に、デッキ作成の際に心に留めておきたい事項をいくつか挙げておこう。
- 40枚を超えたデッキを使うこともできるが、可能な限り40枚ちょうどに強くこだわるべきだ。41枚目以降のすべてのカードは、デッキに入れた素晴らしいレアを引く確率を下げてしまうだろう!
- 土地の比率は、おおむね土地17~18枚と、土地以外22~23枚にすべきだ。100%当てはまるものではないが、ほとんどのリミテッドのデッキはこの前後に収まり、大抵の場合、私もそうしている。『ゼンディカーの夜明け』ではこの点が少し難しいから、ぜひ先述の考え方を取り入れてみてくれ。
- 低コストのカードと高コストのカードを組み合わせよう。軽く、小さいクリーチャーだけにした場合、たった1枚の大きなクリーチャーで止められてしまう。また全部を重く、大きなクリーチャーにした場合、それらを唱える前に勝負を決められてしまう恐れがある。2マナ、3マナ、4マナ、5マナのクリーチャーが含まれている構成にこだわろう。シールドデッキの勝ちゲームの多くでは、第2~3ターンから毎ターン続けてクリーチャーを唱えることができているんだ。
- 回避能力が重要だ!シールドデッキのゲームでは、両方のプレイヤーが大量のクリーチャーを持ちながらも、しかしどちらもうまく攻勢に出られない、という膠着状態に陥ることがある。飛行のような能力を持つクリーチャーは、こうした膠着状態を打破できるようにしてくれる。
- 他のマジックのフォーマットと異なり、シールドデッキの試合展開は遅くなりがちだ。組み上げたデッキが長期戦で強いものなら、先攻より後攻を選んだ方がカードを1枚多く引けて有利な場合もある。
素晴らしい宝物の数々
『エルドレインの王権』から新たに「ブースター・ファン」プロジェクトが始まり、パックに収録される特定のカードに豪華な別バージョンが用意されるようになった。『ゼンディカーの夜明け』でも引き続き登場するぞ!
今回は「上陸」を持つカードに特別なカード枠が用意された。おまけに、別イラスト版もあるぞ!旅行ポスターから着想を得たクールでユニークなアートは、こんな感じになっている。
土地の力といえば、今回の看板土地としてモードを持つ両面カードが6種類登場する。それらは特別なフルアート版があるぞ!とにかく見てくれ。
最高だね!
さらに、特別なボーダーレス版プレインズウォーカーもある。
これらはブースターパックから手に入るぞ!
それからコレクター・ブースターには、引き続き拡張アート版カードも収録される!こんな感じにね。
そして最後に、再録される土地についても伝えずには終われない。ボックストッパーやコレクター・ブースターに封入される、特別なエクスペディション枠のカードだ。エクスペディション・ボックストッパーには、マジックの歴史に残る素晴らしい土地・カード全30種のうち1枚が封入されている。そしてその30種の中には、フェッチランド10種も含まれる。豪華仕様の対抗色フェッチランド・サイクルをお披露目しよう。
『ゼンディカーの夜明け』には、良いカードや目を引くバージョン違いがたくさん詰まっていることは伝わったかな。
特別なカード仕様についてもっと詳しく知りたい方は、マイク・チュリアン/Mike Turianによる「『ゼンディカーの夜明け』コレクター」記事を読んでみてくれ。
離れていてもマジックを
地域によっては、新型コロナウイルス感染症の影響で店舗に集まってマジックをプレイするのが難しいところがあるだろう。製品を手に入れても店舗で遊べない場合は、どうすればいいだろう?
もちろん、マジック:ザ・ギャザリング アリーナやMagic Onlineで安全に遊ぶこともできる。でももう1つ、ぜひスマートフォンやウェブカメラを使ってプレイしてみてくれ!
私は子供の頃に、友達と電話越しにマジックをプレイしたことがある。みんなが想像している通り、正直面倒だったよ。宣言されたカードをすべて覚えようとするのは悪夢そのものだった。プレリリースならなおさらだ!
でも時代は変わった――今やパソコンから携帯電話まで、ウェブカメラが付いている時代だ!
君たちの設定次第で、方法はいくらでもある。ウェブカメラ越しにマジックをプレイすることについて書いた私の記事(リンク先は英語。編訳注:同様の日本語記事もございます)にも設定のヒントを載せているから、よかったら読んでみてくれ。DiscordやGoogleハングアウト、Spelltable.comといった場所も利用すれば、思ったよりずっと簡単にウェブカメラ越しのゲームを楽しめるはずだ。
製品を持ち帰る
プレリリース・パックを購入する際には、他の製品も購入できる――ブースターボックスも買えるぞ!事前に店舗に連絡して予約しておこう。
『ゼンディカーの夜明け』では、統率者デッキも2つ発売される!これらについても店舗に確認しておこう。
『ゼンディカーの夜明け』のメカニズム
『ゼンディカーの夜明け』では、「上陸」のような昔なじみから「パーティー」のような新顔まで、たくさんのメカニズムが登場する!概要を知りたい方はこちらをどうぞ!
冒険へ出かけよう!
ゼンディカーを訪れるのはこれで3回目になるけれど、私はかつてのゼンディカーが戻ってくることに心を躍らせているよ。部族の新趣向であるパーティー、新たな形の土地、そして一際目を引く本当に美しい特別仕様のカード……『ゼンディカーの夜明け』は、私たちがこれまで作ってきたセットの中でも最高の逸品だ。
みんなにもぜひ楽しんでほしい。本当にすごいから!
何か質問があったら、気軽にTwitterやTumblr、Instagram、Tiktok、YouTubeで声をかけるか、あるいはBeyondBasicsMagic@gmail.comへメールを送ってくれ。みんなの話はいつでも大歓迎だよ!
『ゼンディカーの夜明け』のプレビューを楽しんでもらえたなら幸いだ。いつどこでプレイしても、楽しんでくれ!
Gavin
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