「ユニバース」が揃うとき――「ユニバースビヨンド」製品の使用可能フォーマットについてのお知らせ
先日、私たちは2025年の製品発売予定をお伝えしました。来年は3つのマジック世界のセットに加えて、なんと3つの「ユニバースビヨンド」セットが発売されます。
「うわっ」と思った方もいるかもしれません。「モダンに直接入るセット多すぎ……!」と。
私たちがこれまで通りの方式で導入するならば、そう思われることにも頷けます。その問題を回避する(同時に他の問題も解決するべく)、私たちは「ユニバースビヨンド」セットのデザイン手法を変更し、主要な構築フォーマットすべてに適応させました。それを受けて、2025年以降、新たに発売される「ユニバースビヨンド」のブースター製品は『ブルームバロウ』のような「通常の」マジックのセットのようにすべての構築フォーマットで使用できるようになります。つまり2025年は新たなブースター製品が6つ発売されますが、使用可能フォーマットはすべて同じになるというわけです。
「ユニバースビヨンド」をすべてのフォーマットで使えるようにする理由は?
この変更には、いくつかの目標があります。
- 「ユニバースビヨンド」製品からマジックへやってきた新規プレイヤーが、戦いやすい舞台であるカードプールの小さなフォーマットでプレイできるようにする。
- 通常のセットと比較して環境をかき乱しやすい「モダンへ直接導入される」セットを削減し、ベテラン・プレイヤーの望みに応える。
- デザイン・チームが最も得意とする手法で製品をデザインできるようにする。私たちは「通常の」セットを何十年も作り続けています。
以下に、詳しくご説明します。
「ユニバース・ビヨンド」製品で活き活きと描かれる人気の物語やキャラクターが、多くの新規プレイヤーをマジックへもたらしていることを、私たちは把握しています。そうしてやってきた新規プレイヤーに対し、統率者戦フォーマットは(カードプールが莫大であることは変わりないものの)交流を楽しむプレイヤーの受け皿としてうまく機能しています。しかし一方で、60枚デッキのマジックで「ユニバースビヨンド」の新たなカードを試したいというプレイヤーは、20年以上のカードが積み重なるモダンやそれ以上に広いレガシーへ行かねばならず、歯がゆい思いをさせています。その点において、スタンダードやパイオニアは大部分が1つのセットで構築されたデッキでもプレイしやすいフォーマットであり(スタンダードと比較するとパイオニアはやや厳しいですが)、同じセットのカードを使う「仲間」を見かける機会も多く、自身の戦略を強化する他のカードやメカニズムとの出会いも多くあるのです。
『モダンホライゾン3』は、まだベテラン・プレイヤーの皆さんの記憶に新しいことでしょう。私たちが理想とする「モダンへ直接導入されるセット」の扱いは、ときおり『モダンホライゾン』セットを発売することです。『指輪物語:中つ国の伝承』の
そのようなセットは、ウィザーズのデザイン・チームがよく制作している製品です。そこでは通常のパワーレベルを適用し、「フューチャー・フューチャー・リーグ」で構築のテストを行うことができるのです。スタンダードのローテーションが3年間隔に変更されたことも追い風となり、プレイヤーそれぞれが魅力を感じるカードやスタイルをたっぷりと楽しめるでしょう。
「ユニバースビヨンド」が初めて登場したときの衝撃は、今ではだいぶ収まっているかと思います。私たちは「ユニバースビヨンド」製品を丁寧にデザインし、マジック・ファンにとっても提携パートナーのファンにとっても楽しいものを作り上げてきたと自負しています。以上の理由で、今後は「ユニバースビヨンド」セットも「本当の」マジックのセットとして扱い、誰もがどこででも楽しめる製品に迎え入れられることを嬉しく思います。
詳細情報
- この変更は今後に向けたものであり、2025年以降に発売されるセットに適用されます。『指輪物語:中つ国の伝承』や『Assassin's Creed』のような既存のセットの使用可能フォーマットは変更されません。
- この変更は予期されていたことであり、すべての「ユニバースビヨンド」製品はそのことを念頭に開発されていました。
- 「ユニバースビヨンド」製品のメインセットはすべてのフォーマットで使用できますが、付随する製品(統率者デッキなど)やカード(「スペシャルゲスト」カードなど)はエターナル・フォーマットおよびそのカードが元々使用可能なフォーマットでのみ使用できます。(つまり新たな統率者やジャンプスタート製品の収録カードは、統率者戦やレガシー、ヴィンテージでのみ使用できます。再録カードはそれが元々使用可能なフォーマットで使用できます。)これは『ダスクモーン:戦慄の館』や『ブルームバロウ』のような最近のセットと同じ仕組みです。
- 2025年のスタンダード・ローテーションは、『久遠の終端』の発売時に行われます。
2027年におけるスタンダード・ローテーションの変更
「ユニバースビヨンド」とは関係がありませんが、ここでもう1つ、最近の発表について改めてお知らせします。2025年のスタンダード・ローテーションは先述した通りのタイミングで行われますが、先日私たちは、2027年より、スタンダード・ローテーションを暦上で最初に発売されるセットの発売タイミングで行うように変更することをお伝えしました。この変更に備えるため、2026年にはローテーションが行われない予定です。ローテーションのタイミングは刷新されますが、スタンダードでは引き続き3年分のセットをお楽しみいただけます。
この変更の理由は、純粋に皆さんとのコミュニケーションを取りやすくするためです。例えば2027年の最初のセットが発売されると、2025年と2026年と2027年発売のセットがスタンダードに同居することになり、使用可能セットはそのパターンのまま切れ目なく変遷します。「秋の大型セット」がリセット地点である時代は終わりを告げます。このパターンが始まった1995年当時は、次の「秋の大型セット」へ向かう私たちの決意も少し込められていました。ですが今では同規模のセットを1年を通して発売するようになり、秋であることに特別な意味はなくなっていると私たちは気づきました。そのため、全体的により合理的な仕組みを選ぶことにしたのです。この変更により『ブルームバロウ』と『ダスクモーン:戦慄の館』をスタンダードで使用できる期間はわずかに短くなりますが、ご了承ください。