告知日:2024年10月22日

MTGアリーナ

  • MTGアリーナBO1スタンダードにて《残響の力線》 禁止(BO3のスタンダードやリミテッド(ドラフトやシールド)、その他特殊フォーマットでは禁止されません。)
  • MTGアリーナBO1およびBO3アルケミーにて一時停止(再調整予定)

MTGアリーナ発効日:2024年10月22日

制限カード、禁止カードのフォーマット別一覧はこちら。


「残響の力線」について

私たちは手軽で楽しいマジックを愛しています。それはMTGアリーナが目指す「誰もがどこでも気軽にマジックを楽しめる」という理念に即した考えです。大切なのは「手軽楽しい」ことであり、プレイヤーがその両方を味わえなければなりません。手軽なだけで楽しくなければ、このゲームをプレイする目的が損なわれます。その点において、MTGアリーナにおける 《残響の力線》 については、私たちだけでなくプレイヤーの皆さんも目を配ってきたことでしょう。このカードはBO1の構築戦において通常の展開を阻害しているため、私たちはBO1スタンダード(MTGアリーナのみ)で禁止、アルケミーでは再調整が行われるまで一時停止という措置を取ることに決定しました。

決定にいたった理由は?

2019年に、私たちは同様の理由で《運命のきずな》に同様の措置を取りました《運命のきずな》 は勝利まで省略できない長いループを行い、楽しくないゲーム展開を生んでいました。一方《残響の力線》が生む楽しくないゲーム展開は、十分に「プレイ」する間もないことです。《残響の力線》デッキを使用するプレイヤーは、初期手札に不満があったり、マリガンで勝利条件を満たせなかったり、最初の数ターンで勝利できなかったりすると投了します。

これは特にBO1の構築フォーマットにおいて問題となっており、対戦相手はほとんどプレイ選択の余地なく勝利か敗北が決することになります。さらにBO1では、サイドボードで続くゲームに対応するという手段も取れません。

《運命のきずな》の勝ちパターンは干渉手段がないまま30分以上かかり、対する《残響の力線》の勝ちパターンは干渉手段がないまま2ターン以内で決着します。どちらも、私たちが「通常のプレイ展開」だと考えるものを阻害しているのです。

決定したタイミングについて

手軽で楽しいことに加えて、マジック:ザ・ギャザリングの体験を余すところなくお届けすることもMTGアリーナの理念の1つです。この理念には禁止制限告知も可能な限り同じにし、いつどこでどのようにプレイしても同じマジック体験を味わえることも含まれているのです。最新の「MTGアリーナニュース」でもお伝えした通り、私たちはこのカードを監視し続け、2つの重要な質問への答えを探してきました。

  1. 私たちが「通常」と考えるゲーム展開を《残響の力線》が阻害していると、データによる裏付けはあるか?
  2. それが「Yes」なら、通常の禁止措置タイミングを逸脱してでも対応を取らなければならないほどMTGアリーナ内で起きている事象か?

このようなデータの集積と分析には、時間がかかります。主要なカードセットがリリースされた直後は環境が混沌とし、メタゲームが新たな「通常」の形に収まるまでは大きな波があります。ソーシャルメディアに投稿されたスクリーンショットの裏で、何千何万というマッチが行われているのです。特に熱心なプレイヤーから知らされた問題について、私たちは必ずデータによる裏付けを取ろうとしています。そして集めたデータは、メタゲームが落ち着いた後もその問題が続いていることを示しました。

2つの重要な質問の答えは、最終的にどちらも「Yes」でした。BO1スタンダードでは、4ターン目を迎える前に決着したゲームの数が『ダスクモーン:戦慄の館』リリース以降ほぼ倍増しています。その数字はリリース1週間後も維持されており、その原因は4マナ(のはずですが)の、強力な赤のエンチャントにあります。通常の禁止制限告知の間隔が変更されたため、この禁止措置を12月16日まで待つのは良くないと私たちは感じたのです。

なおこの問題は、MTGアリーナのBO1スタンダードおよびアルケミー特有のものであることにはご留意ください。今回の措置は、純粋なパワーレベルやスタンダード環境全体の健全さとはまったく関わりがありません。

プレイヤーのコレクションと「残響の力線」

今回の禁止が発効される以前よりMTGアリーナで《残響の力線》を所持しているプレイヤーには、その所持数に応じた枚数のレアのワイルドカードが付与されます。カード禁止のお知らせはプレイヤー受信箱へお送りします。ワイルドカードはそこから受け取っていただけます。