『カルドハイム』プレリリース入門
さあ兜を身に着け、ロングシップから飛び出そう――『カルドハイム』へ向かうぞ!
マジック史上初となる北欧テーマのセット『カルドハイム』には、バイキングや神々、ルーンがいっぱいに詰まっており、さらには伝説のリスまで登場する。
ありとあらゆるクールな新カードが手に入るだろう。では新カードをどこで楽しめばいいだろう?もちろんプレリリースだ!
プレリリースは、最新のカードをいち早く手にできるイベントだ。そこでは何が行われ、どうやって参加すればいいんだろう?私がここですべて教えよう!
記事を読むより動画で確認したい方は、ぜひ私のYouTubeチャンネル「Good Morning Magic」を観てくれ(英語)。この記事の内容の多くをそちらでも語っているぞ。
記事で確認したい方は、ぜひこのまま読み進めてほしい。早速始めよう!
カルドマジック
プレリリースは、数あるマジックのイベントの中でも私のお気に入りだ。
このイベントでは最新セットをいち早く手にできるのだが、最新のカードを初めてプレイするときのあの興奮こそ、プレリリース体験の真髄だと私は思う。そしてたとえ自宅で体験しても、世界中のマジック・プレイヤーたちとともに最新セットを味わい、感想を共有できる。インターネットのおかげで、私たちはつながっているんだ!
このイベントの素晴らしいところは、使われるセットがまったく新しいもので、参加者は初めてそのセットに触れることになるため、スタート地点が全員同じになる点だ。初心者にとっても経験者にとっても、たっぷりと楽しめるものなんだ!
すでにシールドデッキの経験を積んでいる人は、次の項まで読み飛ばしてくれても構わない。そこでは、『カルドハイム』ならではのことについて語っていく。だがシールドデッキのお祭りが初めての人や、もうちょっとアドバイスが欲しい人は、ぜひこのまま読み進めてくれ!
オーライ。それじゃあ、まずは一番大事なことからいこう。プレリリース用の製品を見つけるんだ!何はともあれ、プレリリースに必要なものが手に入る場所を知らなくては始まらないからね。
お近くのゲーム店に聞いてみよう。特に行きつけの店舗がないなら、店舗・イベント検索を使って、最寄りの店舗を探すのをお忘れなく!また、店舗によっては事前予約も行われている。プレリリースは最も人気のあるイベントの1つだから、事前予約が行われていたら席を確保しておくといい。先を見ておくに越したことはないぞ。
本来ならプレリリースは店舗で開催されるイベントだが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を鑑みて、現在はプレリリース・パックを購入して自宅に持ち帰る形で開催されている!私たちとしても、そちらをお勧めするよ。地域によって規則や制限事項は異なるから、どうか適切な行動をとってほしい。政府の要請をしっかり確認して、安心できることだけをしよう。
それから、店舗に行くことができない場合はマジック:ザ・ギャザリング アリーナでも体験できるぞ!シールド・イベントでは、プレリリースと同じ最高のマジック体験を味わえるだろう。まだMTGアリーナをプレイしたことのない方は、ぜひこの機会に試してみてくれ。
うん、こんなところかな。店舗は決めたし、『カルドハイム』カードイメージギャラリーに目を通して、素晴らしいカードの数々を確認したね。
これで準備は万全だ!それじゃあ次は、パックを開封しよう!
カルドハイム・クエスト
オーライ。そういうわけで、ついにプレリリース・パックを手にいれたぞ!中には何が入っているんだろう?
プレリリース・パックの外見はこんな感じだ。
中には『カルドハイム』のドラフト・ブースターが6個と……日付が印刷されたフォイル仕様のレアまたは神話レアのカードが1枚入っている。このセットに収録されているレアまたは神話レアならどのカードでも当たる可能性があるぞ。
それから、素敵なスピンダウン・ライフカウンターや戦略ガイドのようなグッズも入っているぞ。よし、せっかくだから開封してみよう!
極寒のカルドハイムを行く冒険も暖かくなる(比喩表現だ)ものがたくさん入っているね。
だがもちろん、何よりも大事なのはドラフト・ブースターだ。次は、それらをどうすればいいのか教えよう!
まず最初にすることは、パックの開封だ!そうすると、カードの束を手にすることになる。
さて……その次は?
いよいよ、デッキの作成だ!
シールドデッキは、普通のデッキ作成とは少し違うところがある。目の前にあるカードのみを使ってデッキを作成し、そこへ基本土地を好きなだけ加えて完成させるんだ。また、最少枚数が60枚である普通の構築デッキとは違い、デッキは40枚以上であればいい。
はじめに取り組みたいのは、使う色を見極めることだ。私からは、2色で、呪文23枚くらいで組むことをおすすめしよう。ときには3色目を「タッチ」することもあるけれど、基本的には2色をデッキの核にするべきだ。
使う色を決める基準としては、以下のようなものが挙げられるだろう。
- 心惹かれる本当に強力なレアがある
- 対戦相手のクリーチャーに対処できる、「除去」カードが充分ある
- 優秀なカードがたくさんある
- 「マナ・カーブ」が優れている――つまり、さまざまなコストのクリーチャーが豊富にある
これら4つがすべて満たされていれば理想的だけれど、2つか3つでも十分だろう。
使う色は決まったね。では、すべてのカードを精査して、デッキに採用したい22~23枚のカードを決めるためにはどうしたらいいだろう?
デッキを絞り込む助けになる方法を伝授するぞ!
まずは、クリーチャーをマナ・コスト順に並べてやろう。こうすることで、ゲームのどの段階でそれぞれのクリーチャーを唱えられるのかが分かりやすくなる。(この時点では、必要なマナに届いたらすぐにプレイしたいようなカードでなければ、クリーチャーでないカードを並べないほうがいい――例えば、《領界渡り》は通常3ターン目に唱えることになるが、《壊れた翼》は2ターン目の行動として優先されるものではないだろう)。
クリーチャーの「マナ・カーブ」を整えるのは、うまく動くシールド・デッキを作るにあたって極めて重要なものだ。カーブの1か所に大量のカードが偏らないようにしよう。序盤で軽いものを、終盤で重いものをプレイできるような良い配合にすることが大切だ。リミテッドのごく一般的な基準として、私は以下のようにクリーチャーを採用したいと考えている。
- 1マナ:0~2枚
- 2マナ:4~6枚
- 3マナ:3~5枚
- 4マナ:2~4枚
- 5マナ:1~3枚
- 6マナ以上:0~2枚
これが絶対というわけではないが、良い出発点にはなる。お気に入りを選んで、これらの数になるまでクリーチャーを絞り込もう。
上記の動画では私が実際にこの手順をやってみているから、そちらも確認してくれ。
さて、核となるクリーチャーの基盤を見定めたね。次は呪文を加えよう!選んだ色からお気に入りのカードを抜き出し、デッキを22~23枚にしていく。これで、呪文の準備もばっちりだ。
数々の呪文の中でも、「除去呪文」と呼ばれるものは一番欲しいところだ――除去呪文とは、対戦相手のクリーチャーを恒久的に無力化するもののことだ。ダメージによって破壊するもの、タップしたままにするもの、もちろん直接破壊するものもあるぞ。マジックのシールドデッキの中心になるのは、やはりクリーチャーだ。だから、選んだ色に合うカードで対戦相手のクリーチャーに対処できるものは、ぜひ採用しよう。
マナ・カーブについてもっと学びたいなら、マナ・カーブの組み立て方について書いたこちらの記事を読んでみてくれ。
なお『カルドハイム』では、「モードを持つ両面カード」の存在によりマナ・カーブの考え方が普段と異なる。それらは1枚で複数のマナ域を埋めることができるんだ!
これらはどう扱えばいいだろう?
どちらの面も同じくらいプレイすると予想されるなら、マナ・コストが軽い方を基準にしよう。先に唱えられるようになるのはそっちの面だからね。
とはいえ主にプレイしたい面が決まっているなら、そちらを基準にしても良い。例えば《種族の神、コルヴォーリ》の場合、デッキ内の部族が1つにまとまっていないならアーティファクトの側ではなくクリーチャーの側を唱えたいところだろう。それなら、このカードを4マナ域として扱うよ。
もっとヒントが必要かな?以下に、デッキ作成の際に心に留めておきたい事項をいくつか挙げておこう。
- 40枚を超えたデッキを使うこともできるが、可能な限り40枚ちょうどに強くこだわるべきだ。41枚目以降のすべてのカードは、デッキに入れた素晴らしいレアを引く確率を下げてしまうだろう!
- 2色の組み合わせはそれぞれ独自のアーキタイプやテーマを備えている。それらを知っておけば、そのテーマを中心にデッキを構築できるだろう。これについてはメリッサ・デトラ/Melissa DeToraの記事に詳しく書かれているので、ぜひチェックしてみてくれ。『カルドハイム』の実例も語ってくれているぞ!
- 土地の比率は、おおむね土地17~18枚と、土地以外22~23枚にすべきだ。100%当てはまるものではないが、ほとんどのリミテッドのデッキはこのあたりの比率に収まり、大抵の場合、私もそうすることにしている。
- 低コストのカードと高コストのカードを組み合わせよう。軽く、小さいクリーチャーだけにした場合、たった1枚の大きなクリーチャーで止められてしまう。また全部を重く、大きなクリーチャーにした場合、それらを唱える前に勝負を決められてしまう恐れがある。2マナ、3マナ、4マナ、5マナのクリーチャーを含んだ構成にこだわろう。シールドデッキのゲームの多くでは、第2~3ターンから毎ターン続けてクリーチャーを唱えることで勝利をものにしているんだ。
- 回避能力が重要だ!シールドデッキのゲームでは、両方のプレイヤーが大量のクリーチャーを持ちながらも、しかしどちらもうまく攻勢に出られない、という膠着状態に陥ることがある。飛行のような能力を持つクリーチャーは、こうした膠着状態を打破できるようにしてくれる。
- 他のマジックのフォーマットと異なり、シールドデッキの試合展開は遅くなりがちだ。組み上げたデッキが長期戦で強いものなら、先攻より後攻を選んだ方がカードを1枚多く引けて有利な場合もある。
想像を絶する荘厳なもの
ここ1年ほど続いている「ブースター・ファン」プロジェクトによって、パックに収録される特定のカードに豪華な別バージョンが用意されるようになった。『カルドハイム』でも引き続き登場するぞ!
今回は伝説のカードに特別なカード枠が用意された。北欧神話や北欧風デザインに着想を得た素敵な枠に仕上がっている。ぜひご覧あれ。
それから、別イラストのボーダーレス版カードもあるぞ!まずはプレインズウォーカーから。
さらに、『ゼンディカーの夜明け』から続くサイクルを完成させる4枚の「小道」。
そして最後に、予顕を持つ神話レアにもボーダーレス版を用意した。
これらはブースターパックから手に入るぞ!
おっと、忘れちゃいけない本当に特別なものがまだあったね――「ファイレクア語版」の《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》だ。
それからコレクター・ブースターには、引き続き拡張アート版カードも収録される!こんな感じにね。
まあとにかく、本当に良いものがたくさんあるってことさ。特別なカード仕様についてもっと詳しく知りたい方は、マイク・チュリアン/Mike Turianによる「『カルドハイム』をコレクションする」記事を読んでみてくれ。
離れていてもマジックを
地域によっては、新型コロナウイルス感染症の影響で店舗に集まってマジックをプレイするのが難しいところがあるだろう。製品を手に入れても店舗で遊べない場合は、どうすればいいだろう?
もちろん、マジック:ザ・ギャザリング アリーナやMagic Onlineで安全に遊ぶこともできる。でももう1つ、ぜひスマートフォンやウェブカメラを使ってプレイしてみてくれ!
私は子供の頃に、友達と電話越しにマジックをプレイしたことがある。みんなが想像している通り、正直面倒だったよ。宣言されたカードをすべて覚えようとするのは悪夢そのものだった。プレリリースならなおさらだ!
でも時代は変わった――今やパソコンから携帯電話まで、ウェブカメラが付いている時代だ!
君たちの設定次第で、方法はいくらでもある。とりわけおすすめなのが、「Spelltable」だ。ライフの記録やカードの確認機能が備わった「Spelltable」は、PCでもスマートフォンでも、ウェブカメラを通して利用できる!設定も簡単で、ウィザーズ・アカウントでログインするだけ。「Spelltable」を用いてリモート・プレリリースを開催する店舗もあるくらいだ!詳しくはSpelltable.comを見てみてくれ。
もちろん、他に方法はいくらでもあるぞ。ウェブカメラ越しにマジックをプレイすることについて書いた私の記事(リンク先は英語)にも設定やプレイのヒントを載せているから、よかったら読んでみてくれ。
大量の宝箱
プレリリース・パックを購入する際には、他の製品も購入できる――ブースターボックスも買えるぞ!事前に店舗に連絡して予約しておき、ボックス購入特典プロモも受け取ろう(数量には限りがあります)。
『カルドハイム』でも、統率者デッキが2つ発売される!これらについても店舗に確認しておこう。
『カルドハイム』のメカニズム
『カルドハイム』では、モードを持つ両面カードから誇示や予顕のような新たなものまで、たくさんのメカニズムが登場する。概要を知りたい方は、マット・タバック/Matt Tabakによるメカニズム解説動画(英語)をご覧あれ!
戦いに備えよ!
北欧を舞台にしたセットは、長年にわたって求められていた――ついにそのときが来たんだ!こうして『カルドハイム』をお披露目できたことを心から嬉しく思うし、このセットはきっとみんなの期待に応えてくれるはずだ。
何か質問があったら、気軽にTwitterやTumblr、Instagram、Tiktok、YouTubeで声をかけるか、あるいはBeyondBasicsMagic@gmail.comへメールを送ってくれ。みんなの話はいつでも大歓迎だよ!
『カルドハイム』のプレビューを楽しんでもらえたなら幸いだ。いつどこでプレイしても、楽しんでくれ!それじゃあ、極寒のツンドラで会おう!
Gavin
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