Live Coverage of 2005 Pro Tour Nagoya

更新日 Event Coverage on 2005年 1月 30日

By Isamu Fujieda

お互いの経歴をざっと紹介しておくと、23歳フィンランド人のJarno Harkonenは今回でプロツアーの参加が5回目となる、中堅プレイヤーといったところ。

Jarno Harkonen

この環境は赤黒のテンポデッキが好きで、なかでも《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》は大好きだそうだ。プレミアイベントでこれといった成績は残していないために、新鋭というくくりでいいだろう。

それに対するは去年の世界選手権ベスト8、カナダの18歳Murray Evans。彼も世界選手権ベスト8に入るまでは新鋭というくくりだったが、ここにきて一気にブレイクした。得意なデッキはと聞くと、赤青の秘儀連繋デッキだそうで、中でも《地揺すり/Earthshaker》が大好き。あと面白いことにこの環境でのトップコモンに数えられる《兜蛾/Kabuto Moth》は弱いよ~と語っており、むしろみんなもっと《戦に狂える浪人/Battle-Mad Ronin》を使え、と面白いコメントを残している。

黒緑白の本殿を持ち、《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》を中心とした蛇デッキとなったHarkonenと、黒青の《遥か忘れられし御幣/Long-Forgotten Gohei》を中心としたスピリットデッキとなったEvans。両者ともいかにキーカードを引けるかが勝負の分かれ目になるだろう。

Game 1

Evans先攻で準決勝の1本目開始。
2ターン目から動きたかったHarkonenだが、始動したのは3ターン目の《木霊の手の内/Kodama's Reach》からだった。Evansの方も3ターン目に《血塗られた悪姥/Wicked Akuba》召喚とベストと言えない展開。

4ターン目にEvansがアタックして《空民の鏡術士/Soratami Mirror-Mage》を召喚かと思われたが、Evansのキーカードである、《遥か忘れられし御幣/Long-Forgotten Gohei》を出して3/3となった《血塗られた悪姥/Wicked Akuba》でアタック。追加能力で1点のライフ損失効果でターンエンド。

次ターンにはHarkonenもキーカードである《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》を場に出して地上はがっちりと止まった。

そしてEvansは返しのターンに、もう一枚のキーカードである《風見の本殿/Honden of Seeing Winds》を場に出して一気に有利となる。だがクリーチャーだけでいえば《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》に加えて《苔の神/Moss Kami》を召喚したHarkonenが圧倒的に有利だろう。

《風見の本殿/Honden of Seeing Winds》の効果で1枚引いたときに土地で、手札にHarkonenのクリーチャーを相打ちにもとれなそうだったEvansだったが、通常ドローでなんとか《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》を引けてホッと一息。《空民の鏡術士/Soratami Mirror-Mage》《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》と並べてターンエンド。

早期決着を狙いたいHarkonenの手札を見てみると、《手の檻/Cage of Hands》《蛇の皮/Serpent Skin》《浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire》《木霊の手の内/Kodama's Reach》《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》とかなりいい。Evansの場に相打ちとしては十分価値のあるクリーチャーがいるために《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》《苔の神/Moss Kami》とダブルアタック。両方スルーしたEvansのライフは既に9。《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》を追加してターンを返した。

7ターン目に入り《風見の本殿/Honden of Seeing Winds》のパワーで何か引きたいところだが、土地土地と引いてしまいちょっと苦しい。
その後少し考えて、《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》と《空民の鏡術士/Soratami Mirror-Mage》でアタック。
両方スルーするかと思ったが、《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》で《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》をブロックする。

その際に《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》の能力で《木霊の手の内/Kodama's Reach》を取り除いて、《清められし者、せし郎/Seshiro the Anointed》を手札に戻す。予想通りの動きだったが、Harkonenはちょっとびっくりしていたようだった。

《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》が死んで、《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》が戻されたが、まだ《苔の神/Moss Kami》というファッティが残っているために力強くアタック。《木霊の手の内/Kodama's Reach》《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》とキャストしてターンエンド。

《冒涜する者、夜目/Nighteyes the Desecrator》を場に降臨させることに成功したEvansの大逆転となるのか?
まず2枚ドローすると《浮き夢のずべら/Floating-Dream Zubera》《灰色肌のずべら/Ashen-Skin Zubera》とドロー。ブロッカーには出さずに、ターンエンド。
HarkonenのアタックをHarkonenの場から出した《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》と《空民の鏡術士/Soratami Mirror-Mage》で受けて、《苔の神/Moss Kami》を起きなくさせる(Evans残り2)。Harkonenは《大蛇の支援者/Orochi Sustainer》《浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire》と追加してエンド。

次ターンに《浮き夢のずべら/Floating-Dream Zubera》《つぶやく神/Gibbering Kami》とブロッカーを展開して、Harkonenの《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》《大蛇の支援者/Orochi Sustainer》アタックを《冒涜する者、夜目/Nighteyes the Desecrator》《つぶやく神/Gibbering Kami》で受ける。その際Harkonenは《蛇の皮/Serpent Skin》をつけて《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》を生き残らせた。ここで更なる追加といけばEvansも辛かっただろうが、クリーチャーが尽きてターンエンド。

逆にEvansは《風見の本殿/Honden of Seeing Winds》と《遥か忘れられし御幣/Long-Forgotten Gohei》が相当やばい強さを発揮しているために、クリーチャーが絶えずに、しかも微妙にでかい。このターンも《灰色肌のずべら/Ashen-Skin Zubera》《小走りの死神/Scuttling Death》と追加。

悪あがきのような《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》のアタックも《浮き夢のずべら/Floating-Dream Zubera》で受けて更なるドロー。おもわずライブラリーを数えるくらいEvansは引きまくっている。

そして次のメインには《空民の助言/Counsel of the Soratami》で更なるドローをして、《つぶやく神/Gibbering Kami》《小走りの死神/Scuttling Death》でアタック……この後はひたすらクリーチャーを追加するEvansと、何も出来ないHarkonenという状態が3ターンほど続いてゲームセット。

途中のコンバットで、《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》が無駄に死んでしまったのが非常に痛いHarkonenだった。

Harkonen 1 – 0 Evans

Game 2

Harkonenは《山伏の嵐/Yamabushi's Storm》が2枚サイドボードにあり、Evansのデッキが青黒なので投入するかと思われたが、サイドなしで2本目に望んだ。

先攻Harkonenが2ターン目《大蛇の支援者/Orochi Sustainer》ならば、《血塗られた悪姥/Wicked Akuba》のEvansも好調。

3ターン目に強力クリーチャーである《樫族の肉裂き/Kashi-Tribe Reaver》も出してHarkonen好調だが、ここで信じられないことが起きる。

3ターン目にEvansのアタックしてきた《血塗られた悪姥/Wicked Akuba》をなぜか《樫族の肉裂き/Kashi-Tribe Reaver》でブロック! 確かに沼が3枚出ている状態の《血塗られた悪姥/Wicked Akuba》はちょっと通したくないが、こいつを殺してしまって自分のダメージはどうするのだろうか……。

かなり疑問の残るプレイの後に、Harkonen4ターン目に《大蛇の支援者/Orochi Sustainer》アタック、そして《鼠の浪人/Nezumi Ronin》を出す。だがこれも《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》のブロックで使ってしまい、自分の身を守るだけで何をしたいかわからないプレイが続くHarkonen。

5ターン目に《夜陰の本殿/Honden of Night's Reach》6ターン目に《生網の本殿/Honden of Life's Web》と連続で出したところをみると、その2つでの勝ちを狙おうとしていたのだろうが、Evansの出してくるクリーチャーは《空民の雲乗り/Soratami Cloudskater》《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》《つぶやく神/Gibbering Kami》《空民の予見者/Soratami Seer》と…全くこれっぽっちもブロックできない会議能力の高さのためにゲームセット。

Harkonenの出した2種類に追加して《浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire》も手札にあればやってよかった戦術だが、ちょっと読みが甘かったようだ。

Harkonen 0 – 2 Evans

Game 3

かなりのイマイチプレイで2本目を落としたHarkonenは2ターン目から《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》を出して3本目はなんとか取り返したいところだ。Evansの方も《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》を2ターン目から出して普通の展開となる。

だが、次ターンの《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》アタックをなぜか《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》でブロック。確かにハンドには《魂無き蘇生/Soulless Revival》もあるが、ブロックするなら《血塗られた悪姥/Wicked Akuba》を展開するのではないだろうか?

かなり疑惑のプレイを連続でみて混乱しているが、試合の方はEvansが3ターン目に《空民の雨刻み/Soratami Rainshaper》をプレイしたところだ。Harkonenの方も3ターン目に出した《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を生贄に捧げて《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》を場に投入。

本当なら手札に土地があれば捧げたくなかったのだが、土地が無いのでは仕方ない。

《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》こそ場にでたが、4ターン目のEvansが《血塗られた悪姥/Wicked Akuba》《空民の雲乗り/Soratami Cloudskater》と展開したためにパンチ力で追いつかれてしまった。

だが、2ターン連続で引いてきた《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》が全てを解決して、今度は《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》も手に戻ることなく、出てくるクリーチャーを片っ端からブロックさせてゲームセット。

Harkonen 1 – 2 Evans

Game 4

ここまで激しい殴り合いをしていた両者とは思えないくらい6ターン目まで淡々とクリーチャーを並べるのみ。6ターン目になってやっとEvansの《空民の予見者/Soratami Seer》が初ダメージを与えた。そして《風見の本殿/Honden of Seeing Winds》を出してエンドと、1本目と同じような展開に。

Murray Evans

だが今度は《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》+《野太刀/No-Dachi》というハメコンボがあり、相当辛いがEvansの大好きカードである《精神のくぐつ/Psychic Puppetry》が頑張った。

1回《浮き夢のずべら/Floating-Dream Zubera》でチャンプブロックしたあとに、《魂無き蘇生/Soulless Revival》に連繋させて《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》をタップ。その間に《空民の予見者/Soratami Seer》がクロックをかけることも忘れない。そのうえで《つぶやく神/Gibbering Kami》を追加してターンエンド。

手札に《夜陰の本殿/Honden of Night's Reach》はあるために《浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire》を引きたいところだが何とも引かないもので、《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》は《精神のくぐつ/Psychic Puppetry》でタップされ飛行クリーチャーを止める手段が全くないHarkonenは準々決勝で敗退となってしまう。

全体的に《風見の本殿/Honden of Seeing Winds》強すぎという感じになった準々決勝だった。

Final Results : Murray Evans

Jarno Harkonen

Download Arena Decklist

Murray Evans

Download Arena Decklist

最新Event Coverage記事

Featured

2015年 11月 16日

2001 Grand Prix Sendai Coverage by, Wizards of the Coast

2001 Grand Prix Sendai Coverage 相次ぐ新星の誕生 10 年ぶりの記録的大雪とのことで、積雪は 20cm 近かった。 2 日目は初日の豪雪が嘘であるかのような快晴となったものだが、やはり北国の冬らしく深々とした寒さが印象的だった。 細かい点にまで言及してはキリがないが、とりあえず今回の上位陣の顔ぶれを見て特に印象的...

記事を読む

Featured

2015年 11月 16日

2002 Masters Series San Diego Coverage by, Wizards of the Coast

2002 Masters Series San Diego Coverage In the first game of the finals, it seemed that Karma was on the side of Humpherys. Fuller only needed a bounce spell to wa...

記事を読む

記事

記事

Event Coverage Archive

過去の記事をお探しの場合 アーカイブのページをご覧ください。人気の著者による、数千にわたるマジックの記事が残されています。

一覧を見る