■ 檜垣貴生 (Reanimator 3-2、Turbo Upheaval 4-0-1)
宇都宮 Best 32、Pro Tour Houston、Boston で連続二日目に進出している檜垣。Team Hato Beam を宇都宮で Best 8 入りしている大磯と共に牽引している。現在練習に使っているのは、皆でお金を出し合って借りているアパート。以前に使っていたお店が無くなってしまったためということだが、その行動力が今回の成績に繋がったのではないだろうか。
初日いきなりの二連敗。かなり崖っぷちからのスタートとなった檜垣だが、そこから破竹の七連勝をきめ、最後は ID でのフィニッシュ。初日に使用したのは、本人曰く「ファンデッキ」。赤黒のリアニメイトだが、完成したのは三日前。そこからほぼ寝ずに調整を続けたこのデッキだが、成績を見る限りエクステンドが決勝のが良かったんじゃないだろうか。ちょっと聞いてみた。
「決勝はエクテンのが良かったんじゃない?」
「いや、ファンデッキまわしたい!」
■ 加藤一貴 ( mk2 Cycling 4-1、mk2 Oath 3-1-1)
Big Magic 名古屋店を拠点とする加藤。普段は、大塚高太郎、小倉・塩津といった名古屋勢と共に遊んでいる高校一年生。
高校一年生!
詳しく聞くと、筆者が高校一年生の時に産まれた高校一年生。ほんまに勘弁して欲しいところだが、全く関係無いので割愛して涙をこらえつつ先に進めたい。
高校一年生ねぇ…。
今回使用したのは、スタンダード・エクステンド共に平林和哉こと mk2 が作成したデッキ。なんでも、前日一緒にカプセルホテルに泊まった時に借りてみたらしっくりきちゃったらしい。
「今回、Finals に向けて何か調整したの?」
「平林さんがしてくれました(笑)」
■ 八朔人平 ( サイカトグ 4-1、サイカトグ 3-0-2(1 ID ))
Houston 24位(draco)、Grand Prix 九州 Best 32
普段遊んでいるのは、京都の喜久屋書店。八朔のホームページ上で良く登場する北条なおまさ(Pro Tour Chicago 57位)等が調整相手。勿論、Finals の調整もこの店で行われた。
スタンダード・エクステンドとも、サイカトグを選んだ八朔だが、その理由は?
「フィールドがなんでもありな気がしたので。カウンター有り、アドバンテージ有り、リセット有りのこれを。」
エクステンドのバージョンはメインに《排撃/Repulse》x 3、《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》x 4 、《綿密な分析/Deep Analysis》x 3 を採用したちょっと懐かしいタイプだ。
二日目、サイカ 19 点パンチで一点足りなかったりお茶目なデュエルをしたものの、突然そこでスイッチが入り、それ以降おもしろバージョンの八朔は快進撃で勝ち上がった。
現在、京都府立大学四年生の八朔は春で大学卒業。一応、就職予定とのことだが、本人曰く就職先はまだ未定。ひょっとすると来年はプロっぽい八朔が誕生しているかもしれない。
マジック以外にも、コンピューターゲームの製作やら作曲やら活動は多彩。某同人誌即売会場の三日目にも出場する予定らしいので、ちょっと探してみて
「19点!」
と叫ぶときっと怒られるに違いない。お奨め。
■ 小栗文明 ( 信下白緑 5-0 、信下マルカ 2-1-2 )
今回がメジャー大会で初のベスト 8 。普段は、FireBall 大垣店で遊んでいる小栗は、信下順と微妙な繋がりを持っているらしい。聞くと今回使用したデッキは二つとも信下の調整色が入っているらしいが、ひょっとするとこれはいつもの
「本人がそう言えと」
なの? いや、詳しく裏は取ってないんですけどね。
小栗は愛知淑徳大学の三年生。ちなみに経済学部。普段はゲーセン行ったり本読んだり温泉行ったりと若くじじむさく遊んでいるらしい。好きな本はミステリー系。
■ 中村修平 (黒コン 3-2、サイカトグ 4-0-1)
Grand Prix 宇都宮で準優勝。Grand Prix 名古屋を S.S.D で準優勝、Grand Prix 福岡 でベスト 8。森田雅彦とシルバーコレクター戦線デッドヒート中なのが中村修平。
勿論今回も狙うぜ、準優勝!
エクステンドは八朔から、スタンダードは岡本弘毅からテクを購入した中村。デザイナーでは無くプレイヤーとしての手腕で成績を残しているタイプの選手。ただし、それをすんなりと使いこなすセンスは抜群。そうでなければ、ここまで安定した成績を残せるはずがありません。
龍谷大学工学部二年生の中村。普段は日本橋にあるトップデックスで岡本と共に練習をしたり、
藤田憲一「ずっといる。いつ見てもいる」
と証言が挙がるぐらいひたすらに延々とむやみやたらに Magic Online を続けているそうです。こういった姿勢が成功の秘訣なのではないでしょうか。
ちなみに。
賞金は借金返済に使われたり使われなかったり。
■ 西村徳仁 ( Cycling 4-1、青緑 3-2 )
レベッカ杯二位に入っている西村は現在高校三年生。大阪のチーム、バクライ所属。バクライは高校選手権三位の広沢や、昨年優勝高の内田などが所属している若手で構成された強豪チーム。詳しくチェックしている人なら覚えがあるんじゃないでしょうか。
今回の調整も勿論バクライ仕込み。
■ 野道英穀( サイカトグ 4-1、サイカトグ 3-0-2 )
最近は忙しくてあまりマジックを出来てなかったんですよ。実はオンスロートもあんまり持ってません。こんな正直な感想を語ってくれた野道。大阪予選を通過したレシピも岡山の友達から貰ったらしい。
勝因は何だったの?
「当たり運と相手の事故。」
例えば大阪予選。四回戦までの相手がマリガンマリガンまたマリガン。平均して一ゲームに一回マリガンという良く解らないマリガンの神が彼の後ろに大光臨。
その神ください。
ちなみに彼の専攻は心理学とのこと。
「心理学やってると…ちょっと便利だったりしない?」
「全然。」
そういうものらしいです。受験生の方は参考に。
■ 浅原晃 ( みのむしぶらりんしゃん ver 5 2-1-2、サイカトグ 4-0-1)
「みのむしぶらりんしゃん」の由来は、かまいたちの夜2に出てくる童歌。
ここでその遍歴を。
ver.1 世界選手権で三津家が使用した4cB。
ver.2 《ミラーリ/Mirari》で《狡猾な願い/Cunning Wish》を酷使しつつ《洞察のひらめき/Flash of Insight》で《蝕み/Undermine》を七回使うデッキ。
ver.3 赤緑黒で除去てんこもり。必殺技は《燃え立つ願い/Burning Wish》からの《生命の律動/Biorhythm》
ver.4 緑黒で、《クローサの大牙獣/Krosan Tusker》《起源/Genesis》《最後の儀式/Last Rites》《郷愁的な夢/Nostalgic Dreams》といった構成で、《貪欲なるベイロス/Ravenous Baloth》を延々と使うデッキ。
ver.5 《神の怒り/Wrath of God》《アクローマの復讐/Akroma's Vengeance》八枚体制に加えての《チェイナーの布告/Chainer's Edict》《燻し/Smother》で耐えに耐え、《千足虫/Gigapede》で勝つ。
名前と同じくらい、どれもこれも気の長いデッキに仕上がっています。
八王子組の中核を担う浅原の主な活動場所は中島主税亭。週に二日ぐらいをそこで過ごしたり、Magic Online に精を出したり。