『ドミナリア』での話 その1

更新日 Making Magic on 2018年 4月 16日

By Mark Rosewater

Working in R&D since '95, Mark became Magic head designer in '03. His hobbies: spending time with family, writing about Magic in all mediums, and creating short bios.

 ドミナリアには無数の物語がある。興味深いことに、『ドミナリア』にもまた無数の物語があり、その中のいくつかについてこれから3週かけて話していくことになる。これから『ドミナリア』のカード個別の話をいろいろとしていくので、くつろいでくれたまえ。

燃えがらの風、エイデリズ

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 2000年のこと、私はビル・ローズ/Bill Roseにマジックのウェブサイトを作るように命ぜられた。コミュニケーション学で学んだことすべてを踏まえ、私は、毎月、毎週、毎日掲載される記事があるようにしたいと考えた。毎日の記事に関しては、維持するのにそれほどこちらの負荷がかからないようなものを探すことが重要だった。加えて、私は、可能な限り双方向性の内容を見つけたいと考えていた。

 私の構想の1つに、マジック関連の同一の分類に入る(2のべき乗個の)ものを並べ、そしてユーザーがその中から好きなもの1つを選んで毎日投票する、というものがあった。勝者が決まるまで、毎日その投票を続けるのだ。私はこの構想を「直接対決/Head-to-Head」と呼んでいた。自動化するプログラムを書くことができれば、維持するための負担はほとんどなくなるというのが私の狙いだった。ウェブサイトでは数回の投票は行なわれたが(一番人気が高かったのは最高の伝説のクリーチャーを決める64個の選択肢のもので、優勝はアクローマだった)、直接対決が軌道に乗ることはなかったのだ。

 それから何年も時が流れた。ある日、私は、Twitterが人々に最大4つの選択肢から投票させるという投票機能を導入したという話を聞いた。その次の週、私は私のTwitterで直接対決を開催した(今も続けている。参加したい諸君はこちらから。)一番最初に私がやったのは、クリーチャー・タイプを使ったものだった。ドラゴンが優勝するだろうと確信していた。しかし、結果はそうはならなかったのだ。

 開発部でのちょっとした楽しみとして、私は誰でも書き込めるトーナメント表を掲示し、そして優勝者には次の優勝者が決まるまでの間所有できるトロフィーを渡すことにした。直接対決の面白いところの1つが、実際の結果と開発部の予想を比較することができるというところだ。一般に開発部はいい結果を残していて、時には15戦すべてを正解する者もいた。しかし、最初の投票では、開発部のほとんどが予想していなかった結果が1つ出ていた。ウィザードが甚だしく良い結果を出したのだ。『ドミナリア』の展望デザインが始まったのはそれからそれほど時間が経っていた時期ではなかったので、セットに何を入れることができるかという会話の際に私は「ウィザードの部族はどうか」と言ったのだ。

 以前、『オンスロート』ブロックでウィザードの部族を扱ったことはあったが、トーナメント上の問題からそのパワーレベルは低く抑えることになった。『モーニングタイド』でももう少しウィザードの部族を扱ったが、『ローウィン』の各種の種族の部族や『モーニングタイド』の職業の部族の中では混沌に紛れてしまっていた。通常、部族テーマを扱う場合、私は少なくとも2色にすることにしている。もちろん最初に選んだのは青だった。少し話し合ってから、赤が2つ目の選択肢に最適だということが明らかになった。

 《燃えがらの風、エイデリズ》は、ドラフトの基柱となる多色のアンコモンとしてデザインされた。「インスタントとソーサリー関連」テーマ(青赤でよく見られるが、特にウィザードでテーマ的である)を選び、それをウィザードの強化と関連付けた。これは最終的に、非常に楽しいドラフトのテーマとなったのだった。


アンティキティー戦争

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 この英雄譚は、『アンティキティー』のエキスパンションで初めて語られた、ウルザとミシュラの間での戦争を表現している。その中で、この2人の兄弟は相手との戦争のため、過去の文明(スランと呼ばれる。ゆえに「アンティキティー/antiquities=古代の遺物」なのだ)から彼らが発掘して修理したアーティファクト・クリーチャーの軍勢を使っていた。この英雄譚は、プレイヤーが対戦相手をアーティファクトの軍勢で攻撃するようにすることでそれを再現しようとしたものである。多くの英雄譚同様、デザイン上、最初の2章を使って、最終章で起こる3つ目の劇的なことの準備をするようになっている。

 このカードについてほとんどのプレイヤーが抱くであろう疑問は、なぜこの戦争をほとんどのプレイヤーが知っている兄弟戦争という名でなくアンティキティー戦争と呼んでいるのか、である。そこにはいくつかの理由があった。1つ目に、世界的に、ドミナリアの住人のほとんどがそれをアンティキティー戦争と呼んでいるからである。2つ目に、この名前を使うことで昔のことを知らないプレイヤーにもこの物語の元になったのが何なのかを伝えることができる。実際のセット名を使うことが、人々がその場所を把握できるようにするための一番簡単な方法なのだ。3つ目に、『アンティキティー』という単語はこのカードのアーティファクトというフレイバーを伝える助けになる。

 もう1つ興味深いことに、このカードのアーティストはマーク・テディン/Mark Tedinである。マークは『アルファ版』からアートを手がけており、『アンティキティー』でも実際に(《Priest of Yawgmoth》で)描いていたのだ。


再鍛の黒き剣

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 『ドミナリア』の第1回展望デザイン会議において、私は「プレイヤーがこのセットにあると予想しているものは何か」という問いを投げかけた。『ドミナリア』が郷愁的な要素を持つことになるのはわかっていたので、私は扱うべきあらゆる予想についてホワイトボードに書き出していった。元になるセットは(後にドミナリアと重なり合うことになるラースを舞台にしたセットも含む)30個以上あるので、必然的に、実際にセットに入れることができるよりもずっと多くのものが存在することになる。最初に書き出されたものの1つが、黒き剣だった。

 黒き剣のことを知らない諸君のために説明しておくと、黒き剣は1994年の『レジェンド』に起源を持つ。そこには《黒き剣のダッコン》という男がいたのだ。

 ダッコンは、殺した生物すべてから生命そのものを吸収する強力な剣を鍛造した。その剣の力はダッコンの強さ(パワーとタフネス)に反映され、そのコントローラーがコントロールしている土地の総数に等しいとなった。それから何年も経って、『未来予知』のミライシフト・カード《黒き剣の継承者コーラシュ》で黒き剣が参照された。コーラシュのパワーとタフネスもまたそのコントローラーがコントロールしている土地の数に基づいていたが、コーラシュが参照するのは沼だけだった。

 この剣の所有者ではなく剣を収録することに我々が興奮している理由は2つあった。カードのサブタイプとして装備品が存在するようになっているため、味方のクリーチャーに黒き剣を持たせることができることと、まだ歴史的というテーマにまとまってはいなかったがドミナリアは過去を思い出させるいろいろなものがある世界にしたいということだった。加えて、私の懸念のひとつは、歴史を知らない新しいプレイヤーがその物品を正しく評価できるようにしたいということだった。その歴史を知らなくても、強力な剣というのはクールなものだ。

 デザインは直截的なものだった。これは装備したクリーチャーに、ダッコンが当時持っていたのと同じ修整、つまりそのコントローラーがコントロールしている土地の総数分の増加、を与える。新しく追加した要素は、この剣が特別な存在に所有されることを望んでいるという発想により、伝説のクリーチャーに装備させるのが簡単になるようにしたことである。さまざまな実装を試みたが、最終的には新しいテンプレートの「○○に装備」というものになった。私は、このテンプレートで将来可能なフレイバーに富んだことを考えて興奮している。これを伝説のクリーチャーにしか装備できないようにすることも話し合ったが、伝説のクリーチャーをまだ引いていない時にこれを引いて装備させられないというのはつまらないという結論になった。

 ここで、黒き剣が描かれている(フレイバーテキストから少しは伝わるかもしれない)『ドミナリア』のストーリー記事をおすすめしておこう。


ベルゼンロックの祝福

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 このカードは、伝説と歴史的のどちらを参照するかの境界線を明確化する助けとなったデザインのうち1枚であった。このカードの最初の版では伝説を参照していたはずだが、伝説は歴史的の一部に過ぎなかったので歴史的を参照するように変更された。このセットにはいくらかのアーティファクト・クリーチャーが入っていたので、歴史的を参照するようにすることで有効な範囲を広げることができたのだ。

 しかし、プレイテストをしてみたところ、歴史的なクリーチャーを参照することは歴史的なカード(アーティファクト・クリーチャーと伝説のクリーチャー……他にはクリーチャー化した英雄譚もだが、これは『ドミナリア』だけでは存在しない)の一部だけを参照することになるので混乱を招くということがわかった。どの一部が有効になるのかを判断しなければならないというのは我々が考えていたよりも負担になることがわかったので、これを伝説のクリーチャーを参照するように戻した。その後、我々はクリーチャーにだけ影響を及ぼしたい場合には歴史的なクリーチャーではなく伝説のクリーチャーと書く、という規則を作ったのだった。


壊れた絆

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 ゲートウォッチがニコル・ボーラスに敗れた結果の1つに、ニッサがゲートウォッチを離れるという決断をしたことがある。ストーリー的にこれが決まると、我々はこの誓いを破棄するということを描くカードが欲しくなった。登場するのがニッサなので、カードは緑でなければならないとわかっていた。また、誓いを破棄することを示すメカニズム的方法も見つけたかった。

 この解決策が見つかったのは、すべての誓いカードがエンチャントであるということに気づいたときであった。このカードがエンチャントを破壊するとしたらどうだろうか。そうすれば、文字通り誓いを破棄することができる。これは緑なので、我々は帰化(アーティファクトかエンチャントを破壊する)にその効果を持たせることにした。そして、土地と結び付きが強いニッサらしさを持たせるため、土地を得るというおまけを付けた。こうして我々は、ニッサがゲートウォッチを離れるという悲しい話を描いたのだ。


チェイナーの苦悩

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 この英雄譚の名前は、2つの要素を参照している。1つ目が、『オデッセイ』ブロックの登場人物であるチェイナーである。チェイナーは陰謀団の一員であり、『オデッセイ』の主役であるカマールの仲間になった。また、この名前は『トーメント』エキスパンションでチェイナーを主な登場人物に据えた小説「Chainer's Torment」も参照している。

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 展望デザインにおいて、我々は英雄譚がどう動いてほしいかを示すためにいくつもの英雄譚を作った。その後、セットデザインの間に、ストーリー連絡員のケリー・ディグス/Kelly Diggesが、英雄譚で表したいストーリーを算定した。14枚の英雄譚それぞれが、これまでにどこかで参照されたことがあるドミナリアの過去からの物語を描いており、それが初期の物語に親しんだプレイヤー向けの隠し要素になっているのだ。

 このデザインは、まだストーリーがどうなるかが決まるよりも前に作られたものだったはずである。背景にある考えは、最初の2つの章を使ってリソース(ライフ総量)を揃え、最終章でそれを使うというものだった。ケリーは『オデッセイ』のストーリーを参照したいと考えており、このカードはそれにふさわしいものだと思えたのだ。このカード名は、書名をネタにしたものである。


模範となる者、ダニサ・キャパシェン

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 第1回展望デザイン会議でホワイトボードに列記したとき、そこには直接参照したいものだけではなく、比較的間接的に触れたいものも含まれていた。その中の1つが、ドミナリアの過去の有名人の子孫である。確かに、テフェリー、カーン、ヤヤ、ジョイラといった人物はまだ生存しているが、多くの有名人はすでに死んでいるのだ。『未来予知』で、過去にほのめかされたありうる未来を描くミライシフト・カードを作る方法を探していて、我々は子孫を作るという発想を思いついたのだ。これは非常に上手くいって、我々は『ドミナリア』でこれをもう一度やろうと思ったのだった。

 そこで、我々は参照すると楽しいであろうさまざまな人物の一覧を作った。その中に、4年間のセットを通して語られたウェザーライト・サーガの主人公であったジェラード・キャパシェンがいた。問題は、ジェラードは死んでおり、子供もいなかったということである。そして、我々はジェラードの直接の子孫でなくてもキャパシェン一族は続いているという発想に行き着いた。キャパシェンという名前そのものが郷愁をそそるのだ。キャパシェンという名前はすでにベナリアと紐付けられていたが、世界構築中によりはっきりと結びつけることにした。

 ダニサを作るにあたっての目標は、エンチャントしたり装備させたりしたくなるようなクリーチャーを作ることだった。そのために、我々はまず彼女にパワー強化と相性のいい能力をいくつか持たせてみた。次に、エンチャントしたり装備させたりするのが簡単になるような能力を持たせた。このカードはドラフトの基柱カードとして楽しいものだと感じられたので、アンコモンにすることにした。

 彼女が伝説のクリーチャーでアンコモンなのは、歴史的(アーティファクト、伝説の存在、英雄譚)が主なテーマなので開封比(ブースターパックを開いた際に、特定の種類のカードを平均して手に入れられる枚数)を充分高くしたかったからである。


勇敢な考古学者

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 芳醇で歴史的なカードを作るという課題が与えられたとき、私が最初にデザインしたのはこのカードであった。確か、プレイテスト名は〈墳墓の略奪者/Raider of Tombs〉だった。このカードで歴史的なカードを参照している能力とアーティファクトだけに影響する能力が混在するのは大丈夫かどうかという議論があった。その2つは揃えるべきではないのか。私は揃える必要はないと主張した。その2つが違うほうがフレイバーが上手く働くと考えたからである。考古学者が見つけるのはアーティファクトだけであるが、より広い歴史を学んでいるのだ。このカードは最終的に、私がデザインしたのと非常に似たものになった。


悪魔王ベルゼンロック

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 死を免れ、永遠の若さを手に入れるため、リリアナは4体の悪魔(《魂の貯蔵者、コソフェッド》《グリセルブランド》《穢れた血、ラザケシュ》とベルゼンロック)と契約を結んだ。

 我々は『アヴァシンの帰還』で彼女が(彼女が殺した順番で)2体目の悪魔であるグリセルブランドと会ったところを見かけている。彼女は殺せるようにするために獄庫からグリセルブランドを解放したのだ。その後、彼女の最初の悪魔であるコソフェッドを『マジック・オリジン』で見かけた。コソフェッドもリリアナの手で殺されている。次に、彼女の3体目の悪魔であるラザケシュは『アモンケット』で描かれている。最終的に、リリアナはゲートウォッチの助けを借りてラザケシュを殺した。

 『ドミナリア』には、彼女の4体目の悪魔、最後のベルゼンロックがいる。しかし、ベルゼンロックは普通の登場人物ではない。彼は『ドミナリア』の仇敵なのだ。つまり、我々は彼を素敵なカードにしなければならないということになる。

 その話に入る前に、ここで話しておくべきことがある。マジックでは、よく、意味もなくパターンを作ることがある。リリアナの4体の悪魔というのは完璧な例である。リリアナが最初に殺した悪魔のコソフェッドは、6/6だった。次に彼女の手にかかって死んだグリセルブランドは7/7だった。3体目のラザケシュは8/8。次がどうなるのか、諸君は予想できることだろう。同じパターンをなぞれば、ベルゼンロックは9/9になる。

 ここで強調しておきたいのは、我々はパターンを作ることを目指しているわけではないということである。そもそも、それらの悪魔の死んだ順番でデザインしているわけでもない。我々はそのパターンを続けることについて話し合ったが、我々の目標の1つはベルゼンロックを強いカードにすることであり、9/9を正しくコスト付けた上で競技レベルのカードにすることは難しかったのだ。議論の末、我々はこれを9/9にしないことにした。

 ベルゼンロックという人物は知識にあふれているので、我々はカードを引くことに影響するようにしたいと考えた。一方、彼は悪魔なので、ほとんどの場合には有利になるけれども、場合によっては悪いことも起こる可能性があるようなものでなければならない。我々は最終的に、カードを引いてプレイヤー自身にダメージを与えるようなメカニズムを見つけ出した。これのクールなところは、どれぐらいのリスクを受け入れるかにあわせてデッキを組むことができるということである。そして、我々はベルゼンロックを6/6にして、フレイバーを固める助けとして飛行とトランプルを持たせたのだった。


叙爵

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 『ドミナリア』のコードネームは、『Soup』だった。我々がデザインしていたころの予定では、次はドミナリアを舞台とした小型セットの『Salad』になる予定だった。つまり、展望デザインの間は、我々は『ドミナリア』を手がけていただけでなく『Salad』のあるべき姿に向けての準備もしていたのだ。その要素の多くは将来のセットで使うことになるだろうと革新しているので、『Soup』(訳注:おそらく『Salad』)がどうなる予定だったかについて詳しく話すつもりはないが、『ドミナリア』のデザインに影響を与えたテーマが存在するので、それについてここで話そうと思う。

 『Salad』で焦点を当てようと思っていた要素の1つが、善の勢力(ゲートウォッチおよびその同盟者)と悪の勢力(ベルゼンロックとその下僕)の戦いだった。我々はそこにある種の対称性があることには気づいていて、『ドミナリア』のハイ・ファンタジーな雰囲気から、両サイドに騎士がいるべきだとなった。そこを活かすため、『Salad』には騎士の部族テーマがあったのだ。

 『Salad』が『基本セット2019』になって、我々は軽く触れていた騎士の部族を(そのセットには騎士をコントロールしていることを参照するカードが2枚あると思う)、『ドミナリア』に移した。《叙爵》は何かを騎士にするだけなので厳密には騎士の部族カードではない(他の騎士がいるかどうかは参照していない)が、これは騎士関連の要素がもう少し濃かったセットのために作られたものなのだ。騎士の部族が大きなテーマではなくなっていたので、このおまけを取り除くことについても議論したが、フレイバー(とカード名)があまりにも完璧だったのでそのまま残したのだった。


最古再誕

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 我々は英雄譚をドミナリアの物語を語るために使いたいと考えた。それらのストーリーの中の1つは、マジックで広がっている、さらに広い物語に関わるものになった。《最古再誕》は、ニコル・ボーラスの死と再生の物語を描いたものである。私がそれについて話すとき、いつも帰ってくる疑問が「ニコル・ボーラスが死んだ?」というものである。死んだ。(ああ、まあ、死んだっぽい感じだ。これは複雑な話なのだ。)この英雄譚は、ボーラスの再生の物語を語っている。

 デザインはまず第3章から始まった。その効果は、プレインズウォーカーを墓地から戦場に戻すというものだ。これは少しばかり狭く感じられたので、プレインズウォーカーでもクリーチャーでも戻せるように変更された。そうなったことで、第1章の効果を、すべての対戦相手にクリーチャーかプレインズウォーカーを生け贄に捧げさせるという第3章と対称的なものにすることができた。第1章で、ボーラスが死ぬ。最終章で、ボーラスが蘇る。第2章には、他の2つの章と関連する黒い効果が必要だった。手札を捨てさせることは、それで捨てさせたカードがクリーチャーやプレインズウォーカーであればそれを次のターンに戦場に出すことができるので都合がいい。

1つ終わってあと2つ

 本日はここまで。いつもの通り、今日の記事や『ドミナリア』セット全体についての諸君の反響を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(TwitterTumblrGoogle+Instagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。

 それではまた次回、その2でお会いしよう。

 その日まで、『ドミナリア』があなた自身の無数の物語を紡ぎあげてくれますように。

(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)

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