ネズミの年

更新日 Feature on 2004年 9月 2日

By Mark L. Gottlieb

Translated by Yoshiya Shindo

 かつて黒特集(注:リンク先は英語)の時の僕の記事で、僕は「世の中にレアのネズミなんてものは存在しない」なんて文章を書いた(ああ、はいはい、《霧衣の究極体/Mistform Ultimus》ね。でも言いたいことはわかるだろうさ)。しかしどうやら、神河物語のデザイナーは僕をバカみたいな感じにしようとしてるみたいだね。ああ、どうやらこいつは、今後何ヶ月もの間僕を虜にするために登場してきたみたいだよ。他にどんな理由があって、こいつは毎日僕に向かって「やあ」なんて語りかけてくるんだい? こいつは陰謀だね。他にどんな理由があって、ブライアン・ティンズマンが夜に僕の部屋に忍び込んで、僕の豚さん貯金箱の中身を入れ替えるなんて事があるんだい? 絶対やつがやったんだ。他にどんな理由があって、僕がビル・ローズに僕の考えを盗まれないように、夜寝るときにアルミ箔の帽子をかぶっている件について、彼がなんのコメントをしないなんてことがあるんだい? 彼はそいつを出し抜く方法を見つけたからさ。他にどんな理由があって、神河物語にこのカードが入ったんだい?

 幸いなことに、僕の黒特集の時のコラムに対して送られてきたコメントの多くは「そんなことするなんてあるわけが無いじゃん」とか「ほとんどが強制で捨て札させるんだけどね」とか「げげっ」とかで、そいつらはみんな正解さ。

 さてさてさて。こちらをごろうじろーーネズミの親分の登場だ! ついに、マジックの歴史上の13体のネズミ(+《実験用ネズミ/Lab Rats》)(はいはい、+《霧衣の究極体》ね)のリーダーの登場さ。ちょっと奇妙に見えるかい? おそらく……単に推測だけど……ネズミは神河ブロックにおいて黒のメジャーな種族なんじゃないかと。おそらくは神河物語だけでも他に5体はいるんじゃないかなあと。でも、親分だけプレビューして、それと絡む他のクリーチャーを紹介しないってのは、あんまり意味がないよね。こいつはデッキのコラムなんだから、《骨齧り/Marrow-Gnawer》と関係する他のネズミも出す必要があるし、そこで彼がどんなことができるかを示さなきゃいけないだろう。今日は皆さんラッキーだよ――1回で6枚のプレビューだ! まずは《鼠のfdskmぇrしうあdhkっじぇwあっち行けjksdfcbんskyjスコットlbZLXDjwぇtるdvhckぁrbきSDfあうあうあうあうあうあうkjんtれrkじゃbc耳がwせdrftgyふじこlpんsjkdfgひzxkcjrんgkjわかったわかった、ちょっと予定を変えよう。今回は《骨齧り》のプレビューだけにするよ。

齧って、齧って、齧りまくれ

 まずは《骨齧り》の能力を分析してみよう。畏怖は単純明快だ。君のネズミには回避能力がつく。理論的には、こいつはすべてのネズミに回避能力を与えるけど、少なくとも自分のところには1体は黒クリーチャーがいるんだから、悪い賭けじゃないね。考えてみれば、君もそんなことは……でもまあ、そういうことさ。

 第二の能力は、(おそらく)君の場のネズミの数を増やしてくれる。能力の使用前にN体のネズミがいた場合、使用後には2(N-1)のネズミが残ることになる。つまり、2体のネズミは2体のネズミに、3体は4体に、4体は6体に、5体は8体に、6体は 10 体に、以下同文ってことさ。明らかに、最初のネズミが多ければ、そこから出てくる純粋なボーナスもよろしくなってくる。続けてやればなおさらだ。最初が4体だったら、2回回した後は10体になっている。《骨齧り》の能力を自分に使っうことも可能だ。呪文や戦闘ダメージで死にそうなネズミを能力の種にすれば、マイナスがプラスに転じることになる。ただし、相手からの妨害にもご注意ーーこの能力はネズミの数を解決時に数えるから、能力の起動に対応してネズミを何体か焼かれると、数ががくっと減っちゃうんだ。

 それじゃ、このカードと関係してくるカードは? 色変え(畏怖がらみで)、クリーチャー・タイプ変更(両方で)、墓地効果(生け贄)、クリーチャーが場に出たときの誘発型能力(トークン発生)、クリーチャー死亡時の誘発型能力(生け贄再び)、そして伝説のクリーチャー絡みの効果だ。なんとまあ!

 まずは、基本中の基本のデッキから始めよう。君が《骨齧り》を何枚か手に入れられる段階になったら、他にもそれと一緒に使える神河物語のカードも手に入るだろうから、デッキははっきり見えてくるだろう。でもこいつはデッキのコラムだから、その前にデッキが出てこなくちゃいけないね。まずは馬鹿げた思考パターンから行ってみよう。《骨齧り》と組み合わせるのは……ネズミあたりはどうだろうか? いや、バカな考えだってのはわかってるよ。その中でも、今回はネズミがたくさんいた方がいいやつを入れよう(《ネズミの大群/Swarm of Rats》と《Pestilence Rats》)。それから、死ぬのが好きなネズミ(《病原菌保菌体/Disease Carriers》)。それに、場に出たときにいいことが起こって、それ以降は捨てちゃってもかまわないネズミ(《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》と《騒がしいネズミ/Chittering Rats》)。それから、複数のネズミを生むカード(《実験用ネズミ/Lab Rats》)。それにサポート用のカードを何枚か入れて、デッキの完成だ。

ニューヨークの地下アパート

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他 (60)
19 《沼》 4 《やせた原野》 4 《騒がしいネズミ》 4 《病原菌保菌体》 3 《骨齧り》 4 《Pestilence Rats》 4 《貪欲なるネズミ》 4 《ネズミの大群》 2 《旗印》 4 《魂の消耗》 2 《黒玉の大メダル》 2 《実験用ネズミ》 4 《ファイレクシアの闘技場》
60 カード

害獣システム

 さて、今回プレビューしたのは伝説のクリーチャーだ。記録によると、僕はかなりの勢いで伝説のクリーチャーを作ることを推し進めていて、同様に伝説のその他諸々ーー土地とかアーティファクトとかーーも同様に扱えるようにしようとしてきた。僕はこの件について数年前から主張してるけど、僕のアイデアではむしろすべてのパーマネントのサブタイプに“レジェンド”を追加しようとしていた。代わりにこいつを共通の特殊タイプにするってのは、おそらくより有効なんだろうね。確かに、これでいくつかのトリックが袖の下から消えて無くなっちゃったけど、それは全体に渡る統一性の代償ってことさ。

 だから、僕が言っていたように、今回は伝説のクリーチャーをプレビューすることにした。我々がレイの特集コラム神河物語のストーリー総まとめサイトから読み取れるように、それぞれの伝説のクリーチャーはキャラクターで、それぞれのキャラクターにはストーリーがある。《骨齧り》も例外じゃない。彼は密師範の研究室の迷宮で生まれ、最初の十二年をチーズ探しの人生に明け暮れた。その後、フリスビー婦人の手で逃がされた彼は 次元の扉を抜け、奇妙で危険な次元へとたどり着いた。その名もニューヨーク・シティだ。彼は鼠人として下水で生きていくことを余儀なくされたけど、彼の人生は四人組の孤児のミュータント亀のおかげで充実したものとなる。彼らの父の役割を演じ、彼は四人に故郷の神河で学んだ武術を教えたのさ。違うかもしれないけど。《骨齧り》に関する本当の話は興味深く、不道徳で、彼のカードの能力と明らかにイメージ的に結びついている。そしてそれが何であるかは、ウィザーズ社発行の神河物語のガイドブック(お近くのファットパックに入ってるよ)や、その他のウェブサイトなどで見つけることができるだろう。ってなわけで、アッカンベーだ。

執拗っぷり

 ここ数週間、僕は電子黒猫システム(まあ、ガキっぽく言えば“電子メール”ってやつ)で、《執拗なネズミ/Relentless Rats》の奇妙な特性を生かしたデッキをいくつか受け取っている。これらのデッキは単純に《執拗なネズミ》を場に出して殴るだけじゃない――彼らはこいつの“何枚入れてもいい”って例外事項を、コンボのエンジンとして使おうとしている。僕は恥知らずにも、こいつに《骨齧り》を足してデッキを台無しにしてしまおうと思っている (いや、こいつは《骨齧り》が俺を操ってやらせてることなんだよお)。いやいやいや、本気でこの伝説のネズミ・ならず者はシナジー満載さ。

 “ピッポ・パッポ”は《執拗なネズミ》を《ナントゥーコの祭殿/Nantuko Shrine》と組み合わせるアイデアを思いついている。墓地を《執拗なネズミ》で埋めて《執拗なネズミ》をプレイし続ければ、君の手元にはあっという間に大量のリス・トークンが貯まるだろう。《ナントゥーコの祭殿》1枚あたり、墓地の《執拗なネズミ》1枚あたり1体のリスが出るから、3体とか6体とか12体とかが飛び出てくるのはバカげたはなしじゃないね。でも、僕は自分の権限を使って、《骨齧り》と《奸謀/Conspiracy》をこいつに足そうと思う。12体の1/1トークンがいっぺんに出る程度じゃ全然足りないよ! 君のすべてのリスを畏怖つきのネズミに変えて、さらに毎ターン《執拗なネズミ》を墓地に送り続けるのさ。な、齧歯目は齧歯目だろう?

齧歯目学

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他 (60)
11 《沼》 3 《大闘技場》 4 《汚れた森》 2 《ミラディンの核》 4 《ラノワールの荒原》 17 《執拗なネズミ》 4 《隠遁ドルイド》 3 《骨齧り》 4 《ナントゥーコの祭殿》 4 《生き埋め》 3 《奸謀》 1 《魔性の教示者》
60 カード

 クリス・ヤングによる《執拗なネズミ》のぶち壊れ風の使い方は、《新緑の連続/Verdant Succession》と《爆破基地/Blasting Station》と色変えを使うことだ。彼の提案は、まず《現実の修正/Alter Reality》で《新緑の連続》を“黒”に書き換えてる。その後、《爆破基地》で《執拗なネズミ》を名対戦相手の顔面に叩きつけると、《新緑の連続》は次のやつを引っ張ってきてくれるーーその結果、《爆破基地》がアンタップするんだな。こいつをあと19回繰り返せばOKだ!燃料が切れちゃったら、《総帥の召集/Patriarch's Bidding》のような全体復活呪文で止めを刺せばいい。

 こいつは素晴らしい計画だ。となれば、《骨齧り》も手助けしたくなるだろうね。《現実の修正》を使う代わりに、僕は《変容する大空/Shifting Sky》ですべての土地でないパーマネントを緑にすることにした。《新緑の連続》のコンボはそのままで、(第二計画として)《骨齧り》の畏怖能力が強化される。世の中には黒クリーチャーはもういないんだから、ネズミはアーティファクト・クリーチャーじゃないと止まらない理屈さ。そもそも、そんなものをプレイするやつなんかいないだろう? 《骨齧り》+緑の《執拗なネズミ》+《新緑の連続》はいい感じだし、《骨齧り》+ネズミ若干+《爆破基地》もいい感じだ (ネズミ・トークンがX体出るなら、《爆破基地》のアンタップ能力もX回誘発するよ)。

ネズミの連続

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他 (60)
2 《ミラディンの核》 10 《沼》 4 《汚染された三角州》 4 《汚れた森》 4 《島》 3 《骨齧り》 20 《執拗なネズミ》 3 《爆破基地》 2 《魔性の教示者》 2 《総帥の召集》 3 《変容する大空》 3 《新緑の連続》
60 カード

 《骨齧り》が実際に使えるようになるまで、“ピッポ・パッポ”やクリスのデッキは、それ抜きで試してみるんだね(そもそも、それらは元々その形でデザインされたんだしね)。それではまたお会いする時まで、ネズミをご堪能あれ。

マーク

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